あま～い！ジューシー！富士梨『梨の田中園』

グルメ須津・浮島・元吉原周辺 2024.08.29 公開

ふじ応援部6期生のりかぽんです。
みなさん「富士梨」をご存じでしょうか？梨といえば、秋の味覚のイメージですよね。
しかし、温暖な気候の富士市では、お盆の少し前あたりから販売がはじまります。
毎年、販売を首を長くして待つほど甘くてジューシーな富士梨と、１年かけて大事に大事に美味しい梨を育てている『梨の田中園』さんを紹介します

●富士梨ってどんな梨？

富士梨は、明治初期頃に富士市を中心に栽培が始まったといわれています。富士市は梨を育てるのに最適な、温暖な気候の地域です。また、富士川の沖積土(ちゅうせきど)による砂質土壌で排水が良いことも、梨の栽培に適しているようです。

富士山麓で育てた富士梨は太陽の恵みを浴びたオレンジ色の見た目と、果汁たっぷりで、シャリシャリな食感と高糖度が特徴の梨です。
時期になると富士市内の農家直売所やJAなどで販売されますが、生産量が少なく市場に並ぶことが珍しい希少な逸品です。
富士市では、須津地区、岩松地区、水戸島地区に梨農家さんが多くあります。

富士梨は8月上旬から収穫され、今の時期に食べごろをむかえる「幸水(こうすい)」と、８月下旬から収穫される「豊水(ほうすい)」を中心に栽培されています。

●梨の田中園

今回は、富士市須津地区にある『梨の田中園』さんにお話伺ってきました。
田中園さんは、須津地区川尻の住宅街にあり、家族で梨園を経営されています。
北には富士山が大きくそびえ立ち、愛鷹山を右に茶畑があり、東には広い広い田園が広がります。

梨の田中園では、「幸水」「豊水」「あきづき」の梨の栽培と、４年ほど前からキウイの栽培もはじめました。

●美味し～い梨ができるまで

私たちのところに美味し～い梨が届くまでに、農家のみなさんには多くの作業があります。しかし、梨の販売時期は8月中旬から9月中旬と、約1ヶ月のほどです。この数週間のために、1年をかけて大事に大事に育てていることがわかりました。

梨が収穫されるまでの過程の一部を紹介します。
まず、梨の葉が落ち、12月の寒い時期から3か月間かけて梨の剪定作業を行います。

桜の咲くころ、桜の花に似た白い可愛い花が咲いたら、受粉作業があります。
受粉には働きミツバチさんたちを梨畑に放ち、受粉のお手伝いをしてもらいながら、お給料として梨のお花の蜜をお裾分けです。

平行して田植えなどの作業もしつつ…。
5月に入ると満開だった花が散り、小さなの実赤ちゃんができます。梨の摘果作業が始まります。
摘果作業は、たくさんなっている実の中から、大きくて甘く育ちそうな実だけを残して、余分な実を摘み取ることです。
もったいない気もしますが、たくさん実がなっていると窮屈で一つ一つが大きくなりません。
「大きくて甘い梨になるように選抜オーディションをやるんですよ！」と田中さんが教えてくれました。
この選抜オーディションは第二次、第三次と続いて最後に残った梨の実は、オレンジ色に輝く富士梨になります。
とてもとても地道な作業ですが、こうした丁寧な作業を経て、私たちは美味しい富士梨を食べる事ができます。

梨の栽培では、通常実が大きくなる段階で、病害虫防除のために実のひとつひとつに袋かけをしますが、富士梨はあえて袋かけをせず太陽をいっぱい浴びることで甘～い甘～い梨が出来ます。
そのため太陽のようなオレンジ色の梨になります。

●富士梨は全国に…

梨の田中園では、木でしっかりと完熟させてから、もぎたてをお届けしてくれます。箱詰めで３kgと5kgがあります。完熟をクール便の宅配で送ってくれるので、届いた時が一番の食べ頃です。もちろん田中園さんで直接受け取ることも可能です。
完熟だからこその甘みを新鮮なうちに堪能できます。

毎年、時期になると「待ってました！」と言わんばかりに注文が殺到します。
自然相手の農業ですので、日々ご用意できる収穫量もその日になってみないとわかりません。
そろそろかな～と思ったら『梨の田中園』さんのInstagram、またはFacebookをチェックしてくださいね。

梨の田中園　Instagram

梨の田中園　Facebook

●田中園のキウイ

田中園では、あま～い美味しいキウイも栽培しています。
スーパーなどにはあまり並ばない「レッドキウイ」です。
実の中心部が赤くなっていて、グリーンやイエローのキウイより糖度が高く酸味が少ないので、甘くてクリーミーな味わいが特徴な品種です。
こちらは完熟前にみなさんのところに届くので、追熟が必要です。食べごろを見極めるのが少々大変ですが、是非食べていただきたい！
田中園さんでは、数年後にはグリーン・イエロー・レッドの3品種が収穫できる予定だそうです！！
これからの楽しみが増えました♪