川口勇樹さん/Kawauchi Yuki
仲間とつかんだ世界一! パエリアは私の原動力★
パエリア職人になろうと思ったきっかけは?
実はロックスターになることを夢見て上京したんですよ(笑)。残念ながら夢やぶれましたが、「何かをつくってお客さんに提供し、そのお客さんが笑顔になった時に得られる喜び」は、料理も歌も一緒だと感じ、思い切って料理人の道を選びました。 料理の中でも、スペイン料理が好きだったことや、当時はスペイン料理店が周りに少なかったことからチャンスだと思い、パエリア職人に挑戦しました。都内にお店をオープンしてからは、数々の困難がありましたが、その一つ一つを謙虚に受け止め、仲間とともに協力して乗り越えてきました。 大会の前は、仲間と一緒に毎週近くの公園に行き、本番と同じように大鍋と薪を使い、何度も炊き上げ、色、味、おこげのでき具合などを確かめ、当日に備えました。
世界大会はどのような様子でしたか?
平成29年4月の「国際パエリアコンクール日本大会」で優勝し、日本代表として、9月にスペインで開催された「第57回国際パエリアコンクール世界大会」に出場しました。大会は、既定の時間、食材、サイズの中で競います。その中でオリジナリティを出すためには、火加減や気温などの自然環境が、味の決め手に影響を及ぼすため、細やかな微調整をしながら丁寧に仕上げていきます。とにかくおいしくなるために、必死でつくりました。時々、必死になりすぎて、仲間と口けんかをすることもありましたが、それもご愛嬌ということで…(笑)。信頼する仲間と共に日本人初の「国際部門(外国人部門)」の優勝をつかみ取ることができて、心から嬉しかったです。 今後は、スペイン料理文化の普及やパエリアの魅力、奥深さを多くの人に知ってもらう活動を行っていきたいです。故郷の富士市の人にも、ぜひ食べていただきたいですね。
Profile
富士市大淵出身。東京都杉並区のスパニッシュレストラン「anocado restaurante+」のオーナーシェフ。国際パエリアコンクール日本予選で優勝し、パエリアの聖地スペインバレンシアで行われた「第57回国際パエリアコンクール国際部門」で、日本人初の優勝を果たした。
anocado restaurante+
https://www.anocado.com