子どもに大人気過ぎる小学校校長、若林努先生
ふじ応援部5期生のジャスミンです。
令和4年度から富士市の公立学校としては初の小中一貫校として新たに生まれ変わる予定の富士川第二小学校。
現在そこへ通っている娘たちから「校長先生の人気がすごい」と聞いてお話を伺ってきました。
校長室に遊びに来る子どもたち
「校長先生が教室に来てくれた時は歓声があがるんだよ!」という小学3年生の娘の話に「それは言い過ぎじゃない?」と思いながら校長室へ訪問。
換気の為に少し開けたドアの隙間から、子どもたちがチラチラ中を覗き、校長先生と触れ合いたくてソワソワしていました。
校長先生が「いいよ、入っておいで」と声をかけると、喜んで部屋へ入ってくる子もいれば、先客の私に遠慮して廊下で待っている子もいました。
校長先生が一人一人名前を呼んで一言ずつ声をかけると、子どもたちは満足したように教室に帰っていきました。
ジャスミン「もしかして全校児童の名前を覚えてるんですか?」
校長先生「いやぁ、今はマスクしているからなかなか覚えられなくて‥」
そう言いつつも、子どもたちとしっかり目を合わせての対話で、ちょっとした体調の変化もちゃんと分かるのだそうです。
担任の先生だけでなく、校長先生も子どもたちを側で見ていてくださっているのがうれしい驚きでした。
それにしても、子どもたちがこんなに校長先生を身近に感じているのはなぜなんだろう?
インタビューしていくと、その理由が分かってきました。
校内放送でゲリラライブ!?
感染予防対策で黙食中の子どもたちに少しでも楽しんでもらいたいと、かねてからもくろんでいたという校内放送『校長チャンネル』を開始。
毎回、福山雅治になりきって、ゲストを迎えての放送に子どもたちは大喜び!
校長チャンネル
その記念すべき第一回目の放送はなんと、ほかの先生方への許可を取らずして独断決行されたのだそうです。
どうしてもその日の放送でないとという事情があったそうですが、校長先生いわく、「怒らたれたら謝ればいいや」と。
こんなことを校長先生がサラッと言ってのけるなんて、魅力的なリーダーだなと思いました。
子どもたちはいきなり始まった放送に驚きつつも興味津々で、次回の放送を心待ちにするようになったのだそうです。
ほかにも、運動会ではサッカーの審判姿フル装備で指揮を取ったり、趣味のギターの弾き語りを披露したり、とにかくアクティブパフォーマー!
「子どもたちにはとにかく学校を楽しんでもらいたい」
「下手でも何でも、一生懸命な大人の姿を見せたい」
そんな想いで日々、斬新なアイデアを取り入れておられ、校長先生のワクワクが子どもたちに伝染しているんだなぁと感じました。
先生方へ読み聞かせ
校長先生は、クラス担任の先生方へこちらの絵本をいつも読み聞かせするのだそうです。
こちらの絵本は、普通の学校では教えないような、音の聞きわけ、においのかぎわけ、笑いや大声でわめくことなどを教える『なんでもスクール』に通う子どもたちが、ある日試験を受けなければならなくなりました。成績が悪いと廃校になり、陰気な『じゅうじゅんスクール』に転校させられることになります。さて、なんでもスクールの運命やいかに?いうストーリーです。
先生方に、物事の本質を伝えられる人になってもらいたい、という想いを込めて読むのだそうです。
校長先生「子どもたちは大人よりも本質を捉えていて、こちらの方が教わることもたくさんあります。」
校長先生にとって子どもたちは「共に学び合う仲間」。
だからこそ子どもたちは、校長先生が大好きで集まってくるんですね。
今回お話を伺って、校長先生の人気の秘密は「自らが輝くこと」「生き様を見せること」を念頭に取り組まれていることなのかな、と思いました。
ジャスミン「最後に、小中一貫校として生まれ変わる“富士川第二小中一貫校 松野学園”に通った子どもたちには将来、どんな大人になってほしいですか?」
校長先生「自分にとってのより良い生き方、より良い社会を目指せる人に。
子どもたちにはそれぞれ形は違っても幸せになってほしいです」
自分自身を大切に、そして、自分らしいやり方で社会にも目を向けられる大人に。正にそれを体現している校長先生。
今年度赴任して来られたばかりですので、これから松野地区をますますパワーアップした町にしてくださることを期待しています。