とにかくやってみようの精神で地域コミュニティづくり、ミャンマー支援に取り組む田中裕子さん

ふじ応援部5期生のジャスミンです。

今回は、思い立ったら即行動!明るくてパワフルな田中裕子さんを紹介します。

音読の宿題を地域の方が聞きます!

皆さんはお子さんの宿題を見てあげるのが正直「めんどくさい‥」と思ったことはありませんか?

私はとにかく面倒くさく、ないがしろにしてきました。そして、そんな自分にダメ出ししていたのですが、音読の宿題を地域の方が代わって聞いてくれるということを知り「どういうこと!?」って思いました。

田中さんは中学校の先生を20年勤め、その後コミュニティスクールのディレクターとして活動しながら、どうすれば日々忙しい学校の先生や保護者の方に対して地域の方がサポートできるかを模索してきました。

ドリルやプリントの丸つけはハードルが高い…。

そして思いついたのが、この企画です。
名付けて『音読キャラバン』!!

公会堂にボランティアの音読サポーターの方が4、5名待機していて、そこに子どもたちが国語の教科書を抱えてやってきます。

そして、サポーターの方とペアになって音読をし、終わったらサポーターの方から手紙が渡されます。

温かい目で100%肯定してもらえるコメント

子どもたちは、地域の方がしっかりと向き合って聞いてくれることが嬉しくて、やる気スイッチが自然に入り、そのままほかの宿題も片付けてしまいます。

地域の方は子どもの一生懸命に読む姿に感動し、笑顔が増えて明るくなります。

そしてお母さんは単純に助かるという、相互にいい関係になっています。

田中さんは、「日常の活動の中で顔と名前がわかる関係を築けるから、非常時・災害時にも役立つ」という思いもあり、人と人との触れ合いが極端に少なくなったこんな時代だからこそ大切な機会として続けています。

2020年11月から始まった音読キャラバンは、毎月2回、第2・第4水曜日14:30〜16:00、十兵衛南区公会堂にて開催されています。対象は富士第二小学校の児童です。

田中さんに、今後の展開についてお聞きすると、
「まずは100回の開催を目指します。次に富士第二小学校区内で活動場所を増やし、いずれはほかの小学校区にも広げていきたいです。」と、お話しされていました。

保護者の気持ちも学校の立場も地域の方の優しさも、全て融合させた「音読の宿題」という切り口から生まれた地域コミュニティ。
この活動が各地域で行われるようになるといいなと思います。

ミャンマー支援活動

私自身、ミャンマーという国には全くなじみがなく、知人である田中さんがミャンマー支援を始めたということで、初めて興味を持ちました。

ミャンマーでは、2021年2月1日に軍によるクーデターが起こり、その後も弾圧が続いています。田中さんは、目の前にいる在日ミャンマーの友人たちの心を少しでも軽くしてあげたい!と、思いついたのが「ミャンマー星⭐︎」の製作でした。

富士市の特産品である紙バンドで、ミャンマーの国旗のカラーと星形を表しています。この「ミャンマー星⭐︎」を各地に広め、まずはミャンマーに関心を持ってもらうところから始めました。

在日ミャンマーの友人たちは、この「ミャンマー星⭐︎」製作をしていくことで、自分の家族に危険が及ぶかもしれないという極度の不安に打ちのめされそうになりながらも、自分のやれることを見出すことができるようになったのだそうです。

ある在日ミャンマーの方は、市長に「ミャンマー星⭐︎」を渡したり、とあるインタビューの際に母国の窮状を訴えることができたそうです。

出来上がった「ミャンマー星⭐︎」は地元の方には地道に手渡しで、またSNSで反響を呼び、全国にも広がりをみせています。

田中さんは活動を続ける中で、より多くの在日ミャンマーの方に寄り添っていきたい、と想いが変化していきました。

そしてミャンマーへの想いがあふれた田中さんは、オリジナルの歌まで作ってしまいました!

田中さんご自身が歌っている動画を拝見して、胸にぐっとくるものがありました。

これからも優しさとひらめきと行動力で、ますます活躍していかれることが楽しみです。