9.2kmに込められたまちへの思い/岳南電車の社長 奥田壮一さん
ふじ応援部10期生養成講座のフィールドワークとして岳南電車株式会社の奥田社長にお話しを聞きました。
令和7年6月から社長に就任した奥田さんが持つ岳南電車への思いをご紹介します。

鉄道関連の仕事に就いたきっかけを教えてください
大学時代に学校へ行く前、早朝に行う駅でのアルバイトをしていました。
子どものころから鉄道が好きでしたが、鉄道関連の仕事に就こうという考えは当時はなく、この大学時代に行った駅でのアルバイトで鉄道に触れる機会が多くでき、改めて鉄道に興味を持つようになりました。
鉄道は、ただ人を運ぶだけではなく、多くの人の生活を支え、まちづくりの一助にもなっていると感じたこの経験により、JR東日本に就職し、7年働いたのち、親会社である富士急グループに転職し、今に至ります。
岳南電車の展望について教えてください
現在、岳南電車は地域の皆さまの足として利用していただいています。しかし、昨今の少子化の影響も相まって、利用者はコロナ禍前の水準に戻っていません。
その中で、3つのポイントを大切に各種のイベントや取り組みを行っています。
①岳南電車沿線の皆さんに喜んでもらう
②市民の方で一度も乗ってない人を減らす(市民の方にも乗ってもらう機会をつくる)
③市外の方に乗ってもらう
岳南電車は、地域の皆さんに支えられている、まさに「地元ありき」の鉄道です。沿線にお住いの方には通学や通勤など様々な機会でご利用いただいたり、各種イベントに参加していただいたりと、ご愛顧いただいていると感じています。
しかし、市民の方でも、岳南電車に乗ったことがないというお声を聞くことも多くあります。吉原商店街で行うお祭りや市役所が行うイベント、小中学校で行われるキャリア教育の授業などにも積極的に参加して、岳南電車を知っていただく機会を増やしていきたいと思っています。
さらに、市外の方には、各種メディアで取り上げられた際に、興味を持っていただき、お越しいただくことがあります。一度だけではなく、また来たくなる仕掛けなども企画できるように現在、検討しています。
取材を終えて…
社長の熱い想いに触れ、なんとなく富士市東部を走っているだけだと思っていた岳南電車が、とても素敵なものに感じられました。
特に印象に残ったのが、「人を知ることから始めないといけない」という社長の言葉です。地域の人とのつながりを大切にしながら、鉄道を通じてまちづくりをしていることを知り、岳南電車にはまだまだたくさんの可能性があるのだと思いました。
行政や地域の皆さんとコラボしたイベントもたくさんあるようなので、参加しながら乗車してみようと思います。
岳南電車株式会社
岳南電車は、JR東海道線と接続する起点「吉原」と終点「岳南江尾」までの9.2kmを結ぶ、全駅から雄大な富士山を見ることが出来るローカル鉄道です。沿線では富士山の景観の他にも、2021年岳南富士岡駅構内にオープンした「がくてつ機関車ひろば(電気機関車を展示)」や、同年国の登録有形文化財に登録された本吉原駅ホーム等、訪れる利用者を楽しませています。2014年には鉄道として初めて日本夜景遺産に認定され、照明を消して走る「夜景電車」の他、一般のお客様が電車を運転できる「岳鉄運転体験」、電車に揺られながらビールが楽しめる「ビール電車」等多くのイベントを開催しています。その他、オリジナルの鉄道グッズやスイーツなど幅広く取り揃えています。
■岳南電車株式会社ホームページ
https://www.gakutetsu.jp/







