伝統に磨きをかけて 南岳堂/富士市吉原

こんにちは。
ふじ応援部4期生かなもんです。

創業江戸時代の嘉永年間(1848-1854)より、170年続く老舗菓子店の南岳堂さんをご紹介します。
わたしの家から徒歩1分程、吉原商店街にある和洋菓子屋さん。
今回、6代目の石井康博さんにお話を聞きました。

看板商品の栗まんじゅうと6代目石井康博さん

厳しかった修行時代

幼いころから先代や職人さんのお菓子作りの姿を見ていた康博さん。
ご自身もいつかお店を継ぐということを意識していたそうで、東京の大学に通いながら、夜間に週3回ほど製菓学校へ通う日々を送っていました。
大学卒業後は洋菓子店で働きながら引き続き製菓学校に通い、洋菓子店・和菓子店でそれぞれ2年間の修行を積み、この南岳堂に戻ってきました。
修行時代は長時間労働に加え、勤務時間後も一人お菓子作りの練習に明け暮れていたそうです。当時をふり返り「修行時代が一番大変だった」とお話されていました。

日々のお菓子作りについて

お仕事において気を配っていることは、気候に合わせて材料の配合などを変えているということ。工場は広いため、エアコンで温度管理をすることは難しく、その日その日の気温で水分量や焼き時間、生地のこね方など調整しているそうです。そこはやはり、職人さんならではですね。
「一人前になるには?」という質問では「修行してとにかく経験を積むこと」とお話されていました。『他人の飯を食う』という言葉のように、他のお店で勉強することにより、厳しさを学んだりメンタルを鍛えたりすることができるので、修行はするべき!と力強く語っていました。

作っているお菓子のこと

おすすめの商品をお聞きすると「看板商品の栗まんじゅうだね」と言ったあと間髪いれずに「いや、全部おすすめだね。自信持っておすすめできる商品しかおいてないよ」とお話していました。その中のほんの一部だけですがご紹介します。

『栗まんじゅう』
富士ブランド認定品!
白餡の中に刻んだ栗が入っていてお茶請けにぴったり。
栗の形もかわいらしいですね。

『とりぱん』
明治時代から焼いており、当時は千鳥パンと呼んでいたそう。そのときのレシピが最近発見されたということで見せていただきました。
シンプルな材料で素朴な味わい。ザクッとしてすこし硬めの食感。
ついつい手が止まらなくなります。

とりぱんのレシピ(明治時代の資料より)


そのほかにも、お菓子作りに必要な道具や木型などが展示されています。

『レーズンサンド』
手土産におすすめ!
ラム酒でじっくり煮込んだレーズンにバタークリームがおいしい一品。

『ジャーマンパウンド』
くるみのザクザクした食感とシナモンの甘い香り。
コーヒーや紅茶のお供に、ほっと一息つける味です。

『六八ぷりん』
材料は卵・牛乳・砂糖・和三盆糖だけのやさしい甘みのぷりん。
こどものおやつにもいいですね。我が家の娘もお気に入りです。

自分でパクパク、きれいに食べちゃいます

このほかにも定番商品始め、季節限定の商品など紹介したい商品はたくさんあるのですが、あとはお店をのぞいて見てみてください。

忘れられないエピソード

お客様とのエピソードで何か心に残っていることは?と質問すると「大切な人との思い出と一緒に南岳堂のお菓子を覚えていてくれるのが嬉しい」と6代目女将の裕子さんがにこやかにお話されていました。
中でもよく覚えているのは、親子3代で結納の際のお土産にカステラを買っていただいたというもの。お話を聞いていてとてもほっこりしました。長く愛され続けるお店だからこそのエピソードですね。

お客様の購入された商品を箱詰めしている裕子さん

そういえば、わたしの結婚式でお礼のプチギフトとして、とりぱんを一人一人に手渡したことを思い出しました。
おいしいものは誰かにおすすめしたりプレゼントしたくなりますね。

近所のお店ですが、こんなに深くいろいろなお話を聞く機会がなかったので、あらためて南岳堂さんのお菓子の良さに気付かされました。
商品一つ一つに作り手のさまざまな思いや日々の努力など、たくさんのものがぎゅっと詰まっているんだなと思いました。

ぜひぜひ、一度お立ち寄りくださいませ。

南岳堂

静岡県富士市吉原2-3-24
tel/fax:0545-52-0068 / 0545-52-6594
営業時間 9:30~18:00
定休日 水曜日
ホームページ:http://nangakudo.yoshiwara-shoutengai.com/